少年野球人気を底上げするために

  【少年野球人気を底上げするために

 

少年野球の人気が徐々に右肩下がりになってきています。

高野連の記録を見ても、ここ5年ほどは野球部員が減ってきているのが分かります。

※出典(http://www.jhbf.or.jp/data/statistical/index_koushiki.html)

 

 

また、下記ブログを見ても、中学生の数がなだらかに減少しているのに対し、中学生の軟式野球人口はそれよりももっと急激に減少していることが分かる。

それよりも、バスケットボールやバレーボール、サッカーは競技人口が減っていないか、むしろ増えている場合もある。

https://kappa.blog/archives/1485

これは、野球人として非常に危惧していることです。

 

 

少年野球の人気をもっと上げ、盛り上げるには、どんなことが必要になってくるか。

 

まず、都心では、野球をやる環境が少ないですね。

学校の運動場が狭くなっている、野球そのものをする環境が足りない、野球ができる環境整備が、まず必要なのかな、と思います。

 

 

次に、やはりプロ野球という業界がもっともっとメジャーになり、憧れるようなプロスポーツになっていくことが大事だと考えています。

分りやすく言うと、もっとプロ野球選手の年棒が高くなって、年俸の高いプロ野球選手は、色々な形で社会貢献をしていく、寄付金も含めてです。

 

若いうちに自分たちだけ高い給料をもらってそれでOK、ではなくて、このいただいた報酬をどう還元して社会に役立つべきか、を大々的に訴える。

 

「プロ野球選手は高い年棒も稼ぐけど、社会にとってこんなにいいことをしている。」

「僕は、プロ野球選手の作った奨学金制度で学校行けて野球も続けられて、結果プロにもなった。そういう社会から拍手もらえる行動を一緒にとっていきたい」

「プロ野球選手になると、すごいな。10億もらえるんだ」

 

とか、野球少年に半端じゃない憧れを持たせることによって、野球をする動機づけをしていくとかですね。

 

心技体に、金銭的なものを含めて、

 

人間的にも成長できるし、技術もすばらしい。

体力もすばらしくて、ケガも病気もしない。

そして、お金を稼いで、稼いだもので社会貢献していく。

すべてに対して、すごいね。と社会から認められるような存在でいることですね。

 

 

体も強くて、技術もすばらしくて、心の面でも社会貢献する。

ある種、規範というか、憧れる存在になるということが大事です。

そしたら、こどもたちもプロ野球選手に憧れて、自分たちももっと貢献したいという気持ちが生まれてくるんですね。

 

 

 

 

 

みんながいい点数をとって、いい高校・大学・いい企業に入ることが成功だということが一時期ありました。

ですが、さらに昔を振り返ってみると、運動能力が高い人は、球技大会で頑張る、頭がいい人は、みんなに勉強を教える、喧嘩強い人は、クラスのみんなを守るとか

誰もが勉強していい成績をとっていい大学・いい企業に入るのではなしに、自分の各々の長所・欠点を理解し、長所を生かすべく、自分の存在意義を見出す、ということが昔にあったんですね。

 

人は、「なにかに秀でて、なにかに劣っている」。劣っている分野において、みんなが均一的に頑張らなくてはいけないということではありません。

均一的に頑張っている現状では、親御さんや子供たち自身も、無理してしまっているんですよね。

 

子どもたちも、違うことをやりたいのに、勉強しているという、釈然としないままで、勉強に打ち込んでいる。

大切なのは、子どもが「これが得意だ」ということを、親が認めてあげる。

 

特化した、そういうスペシャリストを輩出していい時代になってもらいたいなと思います。

 

例えば、大谷翔平くんみたいに、体が大きくて投げても打っても走っても遠くにとばす、スーパーヒーローみたいな人もいるわけです。

そういう人間に対して、野球なんかやらなくていいから勉強しなさい、ではだめだと思います。自分の得意分野で生活できるのだと、社会も、親も認めてあげることが求められているのだと思います。